会長挨拶

日本インダストリアル・エンジニアリング協会 会長
松元 史明
(日産自動車(株) 取締役 副社長)

 このたび日本電気(株)代表取締役会長の遠藤信博氏の後任として、日本IE協会会長を務めさせていただくことになりました。
 今日、猛烈なスピードで変化していく取り巻く環境に対し、いかに敏速に、かつ柔軟に対応していくかが各企業の競争力を示しています。インダストリー4.0が提唱されて以来、AIやIoTの急速な展開には目を見張るものがありました。
 しかしながら時代を問わず普遍的なことは、モノづくりは常にお客さまの視点に立ち、お客さまが求める「もの/こと」を正しく理解し、優れた品質の製品や商品、サービスを最適な納期で、もっともムダのない競争力に富むコストで提供していく努力が不可欠なのです。その想いを叶えていくのがIE(Industrial Engineering)という技術なのです。IEはムダを顕在化させ資源を最小化して、価値を最大限に引き出そうとする見方・考え方です。仕事のやり方や時間の使い方を工夫して豊かで実りある社会を築くことを狙いとしています。IEは製造業は言うに及ばず、物流産業、サービス産業、食品産業、農業、公共事業、そして我々の家庭生活まで幅広い領域で有効活用できるものです。
 今日、IEが活躍する分野は時代と共に変化・進化してきています。従来の人や設備の生産性向上活動や、モノの流れ清流化活動といった分野から、より優れた生産方式の構築や更には働き方改革の分野に至るまで、多岐に渡る分野での活動に脚光が集まってきています。 
 日本IE協会は、激しく変化していく時勢を上手くキャッチし、産業界が直面する課題や悩み事に対し、IE視点でのサービスをタイムリーに、かつより具体的な形で提供していくことが必要と考えます。日本IE協会よりこれまで提供させて頂いてきた既存セミナーや既存講座の更なる進化に加え、お客さまニーズを満足する新規セミナー、カスタマイズ版の企業内出張教育等、魅力度の高い新規サービスを提供してまいります。更には2016年度よりスタートした産学連携事業においても、産(企業側)が抱える課題を、産学合同チームの研究テーマとして取り上げ、学(大学側)との強いコラボレーションの中で敏速に解決していくアプローチも探求していきます。
 これらの活動を通じ、日本IE協会は製造業だけでなく流通やサービス業を含む日本産業全体、グローバル産業全体の競争力向上を支援させていただきます。そして業界、業種の垣根を越えて将来のグローバルモノづくりをリードする基盤作りに貢献してまいりたいと思います。